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コラム

全米一リベラルな州ニューヨークの公立大学の授業料が免除に!ローン地獄から学生を救えるか?

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アメリカの大学の授業料が高騰し続けています。私立大学と比べ授業料が安い州立大学であっても、財政状況により授業料が高騰しているところもあります。その結果、金利の高い学生ローンを利用する学生が増えてきています。しかし、下手をするとこの学生ローンが、「地獄への入り口」となってしまいます。

ニューヨーク州居住者を対象に授業料免除へ

私は1990年代前半に、ニューヨーク大学のフィルムスクールから入学許可をもらいましたが、当時の授業料は26,000ドル(年)でした。あれから約25年たった現在、ニューヨーク大学の授業料は2倍の49,062ドル(年)に跳ね上がっていました(参考元:US News & Worls Report)。

そんな中、全米で初めて、NY州にて公立大学の授業料が同州居住者を対象に免除されることが決まりました。ニューヨーク州においては大卒のニーズが高いため、この決定はニューヨークに住む人たちには大変嬉しい決定ですね(参考元:全米初!NYが居住者を対象に公立大学の授業料を免除へ)。

さすがに全米一リベラルな州ニューヨークです。

高騰を続けていたニューヨークの公立大学の授業料

学費の高いニューヨーク大学のフィルムスクールの入学を断念した私は、ニューヨーク市立大学(CUNY)に入学することにしました。

私がCUNYの大学と大学院に通っていた90年代は、授業料がまだ安かった時代ですので、夜間にアルバイトをしながらでも卒業することができました。

90年代後半に入ってから、CUNYの授業料が値上げされ始めてきて、マンハッタンでは授業料値上げに反対する学生にによるデモ行進が繰り広げられていました。

すでに卒業していた私はそのデモを見ながら、「まあ、これまでが安すぎたので値上げも仕方ないだろう」と思っていました。実際、Baruch CollegeのMBAスクールに通っていたころの授業料は、「こんな安い金額で本当にいいのか?」と思うくらい安かったです。

当時私はすでにNY州のレジデントでしたので、授業料はNon-Residentが払う授業料の半額くらいで、1学期2500ドルくらいだったと記憶しています。

安い授業料であれだけ質の高い授業を受けさせてくれたニューヨークには、私は今でも大変感謝しています。

ちなみに現在の同大学院の授業料は、7,685ドル(1学期)となっています。なんと、私が通っていた頃と比べて3倍になっていました(参考元:Baruch College Graduate Program Tuition and Fees)。

破産しても免除されない学生ローン

アメリカでは、クレジットカードの借金が返済不能になって破産することはよくあることです。破産専門の弁護士も多くいます。

アメリカ人は日本人と違い、破産することにそれほど負い目を感じません。彼らは自分の生活を犠牲にしながらまじめにコツコツと返済を続けるよりも、破産して身軽になって再スタートすることを選びます。これは非合法な闇金から借りたお金ですら、まじめに返済する日本人からすると信じられないことでしょう。

しかし、たとえ破産しても決して免除されないローンがあります。

それが「学生ローン」です。学生ローンは一生ついて回ります。たとえ、借り手が死んだとしてもローンは残ります(参考元:教育大国アメリカはローン地獄に悩んでいる)。

大学卒業後に高給で就職できれば学生ローン返済の目途が立ちますが、そうでない場合、長きにわたり返済地獄に陥ることになります。

アメリカでは学費ローンの総額が12兆ドルにまで達しており、2015年の卒業生一人当たりの学費ローンの平均は、約3万5000ドルともいわれている。

引用元:トランプ革命 あえば 直道 (著)

今のアメリカで、これほどのローンを返済しながら生活して行くことは、よほど高給で雇われないかぎり完済までにかなりの期間を要します。その間、精神的なプレッシャーは相当なものでしょう。

実は私も大学院の最後の1年間は勉強に集中しなければならなかったため、複数のクレジットカード会社からお金を借りて生活していました。

結構な金額を借りていましたが、卒業後、ラッキーなことに私は高い年棒で証券会社に就職することができましたので、10カ月ほどで返済することができました。この間、ローン返済を第一に考えていましたので、ランチはベーグル1個のみという生活をしていましたが・・・。

一方、日本ではどうかといいますと、結構甘いです。返済できなくなっても自己破産したらチャラになるようです。厳しいアメリカ社会と比べ、日本社会はぬるま湯です。

アメリカの教育現場はすべてリベラル左派である

アメリカの大学で勉強された方はご存知だと思いますが、アメリカの学校はどこも皆、リベラル左派です。

教育現場はもとより、アメリカでは政治についてそれほど深く考えずに生活していると、自動的にリベラルな思想になります。これは日本も同じですね。何も考えずにテレビばかり見て生活していると、リベラル左派の思想に染まります。

リベラリズムというと「自由」を連想される方が多い思いますので、「リベラリズムという思想は良いものだ」と思われている方は多いと思います。

これは大きな誤解です。リベラリズムというのは「世界統一(グローバリズム)」を目的とする、「国家破壊思想」です。

その証拠に今のアメリカを見てください。グローバリズムを推進した結果、トップ数パーセントの大富豪と大多数の貧乏人の国家となってしまいました。中産階級は完全に没落してしまいました。

リベラリストに破壊された国家アメリカを、トランプ大統領は再建しようとしています。

これからアメリカの大学に留学する方は、この点によく注意してください。高いお金と貴重な時間を使って、変な思想を教え込まれたら後で厄介なことになりかねませんので。

これについて詳しく知りたい方は、ジェイソン・モーガン氏の「アメリカはなぜ日本を見下すのか?」を一読されることをおすすめします。

ニューヨークシティは社会主義国家のような街

私は飽きっぽい性格ですが、ニューヨークシティだけは10年以上住んでもまったく飽きなかったですね。一時期、シアトルに引っ越したことがあるのですが、その後、再びニューヨークに戻ってくると「やっぱりこの街が一番いいな」と思いました。

私がニューヨークに移り住んだのは1990年代の初め頃でした。その後、ニューヨークで出会った日本人の方から「ニューヨークという街は社会主義国家以上に社会主義的な街なんだよ」と教わったことがあります。

その言葉を聞いた時、私は何のことを言っているのか分かりませんでしたが、大学卒業間近の時にその意味が分かりました。

当時、私は医療保険を持っていなかったのですが、ある日、強烈な腹痛に見舞われたので市販の胃薬を服用しました。しかし、その後も一向に痛みが治まらないので近くの保健所に電話したのでした。

電話対応に出たのは女性の方でしたが、「そんなに痛かったらここに電話するより病院に行ったらどう?」とつっけんどんな口調で言われました。

私は「それはそうだけど、俺は医療保険を持ってないんだよ。それにお金もほとんどないし・・・」といったところ、「ああ、それならシティホスピタルにいったらどう?あそこならお金がなくてもなんとなるわよ」と彼女は言いました。

私は「シティホスピタルってどこのこと?」と尋ねると、彼女は「ベルビューホスピタルのことよ。マンハッタンにあるでしょ。あそこだったらお金の心配はしなくてもいいわよ」とのこと。

お金の心配をしなくてもいいとは一体どういうことなのか、と思った私はとりあえず彼女に礼を言ってベルビューホスピタルに行きました。

殺風景な待合室には何人かの患者がいましたが、そのうちの一人は頭から血を流してうずくまったままの状態でピクリとも動きませんでした。

私は、少なくとも1時間以上待たされるだろうなと覚悟していましたが、どういうわけかすぐに診てもらうことができました。ドクターがいくつかの検査をした後、「重篤な病気でないので、心配することないよ」と言ってくれ、薬を出してもらうことができました。

ほっとしたのもつかの間。請求書を見てみると、やはりというか「診察料200ドル」と記載されていました。

私は「保健所の彼女が言った『お金の心配はしなくてもいいわよ』は嘘だったのか」と思いましたが、ダメもとで「実はあまりお金を持っていなくて、一度に200ドルの大金は払えないんですよ。必ず払いますから分割にしてもらえませんか?」と話しました。すると、支払窓口のスタッフは「ああ、そうなの。それじゃあ、Financial Aidの窓口で事情を説明してください」とのこと。

早速、Financial Aidの窓口で分割払いの相談をしたところ、そのスタッフさんは「事情は分かりました。それでしたら今回は20ドルで結構ですよ」とのことでした。私は「なんで十分の一になるんだ?」と思いましたが、丁寧にお礼を述べて20ドルを支払ってアパートに帰りました。

帰宅途中、くだんの日本人が言った「ニューヨークという街は社会主義国家以上に社会主義的な街」という言葉の意味がようやく理解できました。

実はこれってニューヨークの裕福な人たちが病院に多額の寄付をしており、そのお金が当時の私のような無保険でお金のない人のために使われているんですね。

アメリカ市民ならともかく、私のような外国人にもこのようなことをしてくれたことにアメリカ人のおおらかさを感じました。そして、この恩は必ず返さなければならないとも思いました。

その後、大学院を卒業した私は証券会社に就職して、いきなりアメリカ人の平均年収の2倍以上の年収を得ることができましたので、あの時受けた恩は「税金」という形で返すことができたと思っています。

ニューヨークではいろいろなことを経験しましたが、やっぱりここはエキサイティングでいい街ですね。

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