日本のどの町に行っても必ず英会話スクールがあり、本屋に行けば英会話関連本が山積みされています。また、NHKでは語学番組も充実しています。しかし、日本人の英語力はアジアの中でも最低レベルです。なぜこうなってしまうのでしょうか?
日本人の英語力は5年連続で「低い」と認定された
街中には英会話スクールが溢れかえり、書店に行けば、英会話関連本が山積みされています。
NHKの語学番組では、英語に関する番組が数多く放送されています。
これほどまでに英語学習の環境に恵まれていながらも、日本人の英語力はアジアの中でも最低レベルです。

日本ほど英語学習に力を入れていないであろうと思われる北朝鮮やモンゴルよりも、日本人の英語レベルはさらに低いです。
なぜこうなってしまうのか?
TOEIC高得点者であってもまともに日常会話ができないという現実
実際はTOEIC高得点者でも英会話が苦手な人は結構います。私が知っている人では、950点取ったにもかかわらず、ネイティブとの雑談が苦手な人がいます。
さらに言えば、アメリカの大学院や博士課程を修了している人でも、日常会話がおぼつかない人も少なくありません。
この原因はいくつか考えられます。
- 日常会話で使う基本単語やフレーズを十分に勉強してこなかった
- 基礎力がないまま大学で使う難しい単語や表現の習得に時間を費やした
- 元々、会話が苦手である(英語だけではなく日本語でも)
- 話す内容がない
- インプットが足りない
- 英語で物事を考えられない
- 英語のロジックを理解していない
- 巷にあふれるお手軽系の英会話本でしか勉強していない
思いつくままに原因を挙げてみましたが、まだまだあると思います。
私の経験上、一番の問題は「日常会話で使う基本単語やフレーズを十分に勉強してこなかった」ことではないかと思います。
ここを疎かにしてしまうと、英語のロジックを理解することが困難になってきますし、英語で物事を考えられなくなってきます。
勉強の仕方が間違っているから上達しない
英会話スクールに何年も通っても、思ったほど上達しない感じた方は多いと思います。
それは当たり前のことで、英会話スクールではアウトプット重視ですので、これでは自分が知っている単語を駆使して文章をつくる能力しか養えません。
こんなことを何年も繰り返していても、自分が言いたいことを自由に話せる能力は身につきません。つまり、やり方が間違っているのです。
英語力アップの具体的方法は、前述の記事で紹介されています。
言語習得のメカニズムを米ケース・ウエスタン・リザーブ大学認知科学科で研究する応用言語学者の白井恭弘教授(第二言語習得論)は「日本の英語教育はインプットの量が圧倒的に少ない」とし「多聴」と「多読」による「大量の理解可能なインプット」の重要性を指摘する。日本人学習者向けに「大量のインプット、少量のアウトプット」をすすめ、特に「学習の際にはリスニングの比率を全体の半分以上に高め、聞く機会を増やすべきだ」と主張する。
白井教授が指摘するように、大量のインプットを行えば、自然と話せるようになってきます。
英語を話せるようになりたければ大量のインプットが必要
私が渡米したのは25歳の時でしたが、大学入学後の数か月は、教授や周りのアメリカ人生徒が話す英語をただ聞くだけでした。
そもそも、英語を上手く話せないのだから、聞くことしかできませんでした。
アパートに戻ればテレビを見てリスニング力を鍛え、教科書を何回も読み直して授業に備えました。もちろん移動中も新聞、雑誌を読んで、生の英語をインプットしまくりました。
すると驚いたことに、数か月たったころから授業中に発言できるようになっていました。
なぜ突然このようなことになったかというと、恐らく、毎日大量の英語をインプットしたことにより、いわゆる「英語脳」が完成したのだと思います。
スピーキング力が伸び悩んでいる方は、ぜひ、インプット重視の勉強に切り替えてみてください。
必ず結果が出ますよ。