シンプル英語のココロ

独学で米大学・MBAを卒業するに至った英語勉強法の紹介とアメリカでの経験に基づく所感

多読

ペーパーバックの多読で英語力が飛躍的にアップ!その効果的な方法とは?

投稿日:2015年7月7日 更新日:

多読こそが使える英語力を体得するため唯一の方法

留学やビジネスで使える英語力を体得するためには、「多読」が最も効果的であるということは私の実体験から断言できます。

多読といっても試験で出題される難解な英語を多読するのではありません。ペーパーバックを辞書を使わずに多読するのです。まずは英米の小学生向けの読み物から始めて、次に中学生、高校生、そして、大人向けの小説という順番で読解力の向上に合わせてレベルアップして行くのです。

今回の記事では、私がこれまでに得た知識と、私がお会いした英語が上手い日本人の英語学習法をご紹介しながら、「多読」が確実に英語力を体得するための唯一の方法であるということをお話しします。

日本の英語教育は巨大なマーケットゆえ、様々な学習方法が紹介されています。「英文法」「リスニング」「長文読解」「英会話」「ビジネス英語」「TOEIC攻略」など、英語を習得するための方法は細かく分類されています。

この細分化はお金を取って教える側には都合が良いですが(その方がお金を取りやすいので)、英語学習者を困惑させます。その結果、英会話スクールに何年も通い続け、そして様々な英語教材も試してみたけど、「結局、多くの時間とお金をかけた割にはあまり上達しなかった」と思っている人は多いのではないでしょうか。

上手く行かなかった理由は簡単です。正しい方法で勉強をしてこなかったからです。「正しい勉強法」を知っている人は、多読によるインプットを中心とした学習方法を地道に行い、確実に成果をあげています。しかも、この「正しい勉強法」は英会話スクールに通うよりも遥かに安上がりです。

私がアメリカ留学前に行った英語勉強法

私がアメリカ留学を目指して英語を勉強していた頃はインターネットもなかった時代ですので、生の英語に触れる機会がほとんどありませんでした。また、関西に住んでいたためFENも聴くことができませんでした。ですので、私にとって生の英語を吸収するにはリーディングが一番手っ取り早い方法でした。

そこで私が多読に使った教材はペーパーバック、スクリーンプレイ、アメリカのゴシップ雑誌(アメリカの主婦が暇つぶしに読むような雑誌)、Reader's Digest、Time、Newsweekなどでした。最後の3つはスピーキングのためというより、TOEFLのリーディングテスト対策用に使いました。

リーディングは毎日欠かさず2~3時間ほどやっていたと思います。移動中や仕事の休み時間はすべてリーディングに費やしていました。この時の多読のお陰で英語を文頭から理解できるようになり、リスニング力も向上しました。

また、なによりも語感が鍛えられたと思います。つまり、英語のロジック(英語の発想法)を養えたので、アウトプットがかなり楽になりました(私の場合、スピーキングの機会がほとんどなかったため英語での日記によるアウトプット)。

多読をすると頻繁に使われている単語やフレーズが自然な形で頭に入って行きます。そしてその記憶は確実に定着して行きますので、アウトプットをする時は覚えたフレーズが自然に出てくるわけです。

ただ私が後悔していることが一つあります。この記事の冒頭でご紹介しておいて恐縮ですが、留学前、私は「絵本」⇒「小学生向け」⇒「中学生向け」⇒「高校生向け」⇒「大人向け」という順番でレベルアップしてこなかったことです。私は「中学生向け」を数冊読んだ後、「やさしめの大人向け小説」を多読したのでした。

もし私が「小学生向け」、いえそれ以前に「絵本」からスタートして、読解力の向上に合わせてレベルアップしていったなら、もっと早くリスニング力が向上していたと思いますし、スピーキングが楽になっていたと思います。

このことに気づかされたのは日本に帰国して10年後のことでした。

低下した英語力を短期間で前のレベルに戻した方法

私は今から約10年前に日本に帰国しました。そして帰国後はほとんど英語を使わない生活を送っていました。

日本での生活が快適すぎて「たぶんアメリカに住むこともないだろうな」と考えていましたので、英語力を維持することもせずに日本語どっぷりの生活を送っていました。ですので英語の本を読むどころか英語を聞くことすらほとんどしませんでした。

英語力低下を実感したのは帰国後7年目に初めて受けたTOEICでした。家の近くの本屋で「TOEICテスト公式問題集」を立ち読みして、「この程度なら950点以上は余裕で取れるだろう」と思った私は、TOEIC対策用の勉強をすることなくぶっつけ本番でテストを受けました。

しかし、その結果はなんと屈辱的な890点でした。

この結果に愕然とした私は「このままでは英語力が低下してしまう」と危機感を覚えました。その後、インターネットラジオで英語のニュースを聞いたりしてましたが、英語から遠ざかる期間が長くなるにつれ、徐々に英語力が低下して行き、せっかく養った英語脳が崩れて行くのをさらに実感しました。

ところがたまたまペーパーバックの多読を推奨する本を読んだことで、英語力を向上させる解決策が見つかりました。その方法が冒頭でご紹介した、「絵本」⇒「小学生向け」⇒「中学生向け」⇒「高校生向け」⇒「大人向け」という順番で多読をすることです。

驚くべきことに、「小学生向け」のペーパーバックの多読をはじめてしばらくすると、リスニング力が急速に回復して行くのが実感できました。数多くの英文を読むことで、「あぁ!このフレーズ昔使っていたじゃないか~!」とか「おぉ!この単語は会話でよく使っていたぞ~!!」という感じで、徐々に記憶が蘇ってきたのでした。

今ではニュースはぼぼすべて理解できようになり、映画も90%以上聞き取れるようになりました。

ニュースなどで話される英語と比べて、映画での会話はかなり早いスピードで話されています。ですので、「聴力が悪いと聞き取りが難しいのだろうか」考えていましたが、そうではありませんでした。ただ単に、過去に使っていたフレーズや単語が記憶の奥の奥に追いやられていたため、英語を理解する処理能力が会話のスピードに追いついていないだけでした。

多読やリスニングによるインプット量が増えると、英語で考えることができるいわゆる「英語脳」が出来上がりますので、英語を話す時は頭が「英語モード」に切り替わります。これまでの勉強法で成果が上がっていない方は、騙されたと思ってぜひこのやり方を試してみてください。

大学院教授のアドバイスと神戸の女子中学生の勉強法

英語が上手い人は英米の子ども向けのペーパーバックから読み始めて、読解力の向上に合わせてレベルアップして行く学習法を実践しています。

ニューヨーク市立大学院の日本人教授のアドバイス

私がこれまで出会った日本人の中で一番英語が上手いと思った人は、ニューヨーク市立大学院で国際経営学を教えている霍見芳浩教授です。

私はMBA留学時代に霍見教授のクラスを取ったのですが、彼の豊富な語彙力と教養あるアメリカ人並みのスピーキング力とライティング力に驚嘆しました。

私は同教授が、どのようにしてこのような高度な英語力を持つに至ったかについて興味があったのですが、最後まで霍見教授から英語の習得法を尋ねるチャンスはありませんでした。

しかし最近になって霍見教授の本を図書館で借りて読んだところ、同教授の英語上達法についてのアドバイスを見つけました。

霍見教授がすすめる英語上達法とは、以下のステップで学習することです。

  • 辞書を使わずに多読する
  • アメリカの小学生3年生くらいの児童の読み物からはじめる
  • その際、音読もする
  • この訓練を毎日3時間続ける
  • 挿絵を見ても意味が分からないときだけ、辞書で調べる
  • 読解力の向上に合わせて、レベルアップして行く
  • 小学校を卒業したら、中学生が読むペーパーバック多読する
  • 中学を卒業したら、次は高校生が読むペーパーバックを多読する
  • 高校を卒業したら、大人向けの小説や伝記を読む
  • ついでにアメリカの政治や文化の仕組みが分かるものを読む
  • 大人向けの小説や新聞を3時間続けて読んでも頭が痛くならないようになってから、会話や聞き取りの訓練をはじめる

(参考文献:ジャパンズ・ルネサンス―日本病克服 霍見 芳浩 著

霍見教授は、読解力なしの会話の訓練はダメだと話しています。つまり、日常会話程度ならいざ知らず、アメリカのちゃんとした大人たちと付き合うためには、小手先の会話術だけでは役に立たないというわけです。

実際、アメリカの大学院を卒業した人や博士号を取得した人たちの中で、自分が専門とする分野のことなら英語で話すことができるが、雑談になると途端に会話ができなくなる人は少なくありません。恐らくこの方たちは基礎力の習得を疎かにして、大人向けの本や雑誌を多読するなどして英語力を高めてきたのだと思います。

海外留学の経験なしでTOEIC980点を取った中学1年生

帰国子女でもなく、留学経験もない中学1年生が、TOEICで980点を取ったという記事がYahoo!ニュースで紹介されていました。

この女子中学生は英語の絵本からスタートして、それから小説の多読をしたそうです。辞書を使わずに読み進め、最初は言葉の意味が分からなくても違った文脈で何度も使われることで、その言葉のイメージを膨らませ理解していったとのこと。

彼女は6歳で英検準2級、7歳で2級に合格して、小学校5年生の時に英検準1級にも合格したそうです。本当にすごいですね。

この女子中学生の体験談は、多読が英語力を高める最も効果的な方法だということを証明しています。

まとめ

私たちが言葉を話したり書いたりする際、全くのゼロの状態から文章を作っているのではありません。これまでにどこかで聞いたり読んだりして、記憶に残っている文章の中から気に入った表現を選んでいるのです。

私がいま書いているこの記事でもそうです。この記事の中で、私がゼロから作った文章はありません。すべて過去に聞いたり読んだりした表現の中から、気に入ったものを取り出して書いているのです。

英語の習得も同じです。インプットの量を増やすと無意識に覚えた単語やフレーズがどんどんストックされます。こうなると英語の回路が出来上がりますので、英語が自然に出てきます。これは私の経験から証明済みです。

私はアメリカ留学前、インプット重視(話す相手がいなかったので)の学習を行い、勉強開始半年後に受けたTOEFLでコミュニティカレッジ(短大)が要求するスコアを取ることができました。

渡米後もこの姿勢は変わりませんでした。渡米1年後に受けたTOEFLでは580点を取り、ニューヨーク大学の映画学科に合格しました。さらにその後、GMATのテストでは英語のスコアを伸ばすことでMBAスクールが要求するスコアを取ることができました(これは私は数学が大の苦手だったので、英語に集中するしかなかったためです)。

猛勉強の甲斐あってか、数十分くらいのスピーチだと即興でこなせるようになりました。

ただ、先述しましたように帰国後はほとんど英語を使っていなかったので、せっかく養った英語脳が崩壊して行くのを実感しました。しかしこれは「英語を忘れた」というのではなく、「英語の回路に切り替える」という動作が鈍っていたことが分かりました。

私は「多読」によってこのことに気づかされました。

多読を始めてしばらくするとBBCやCNNのニュースがほとんど理解できるようになり(自分が知らない専門用語がでてきたときはさすがに理解できません)、さらには映画の英語がクリアに聞き取れるようになりました。特に映画の聞き取りに関しては、以前よりさらに正確に聞き取れるようになったことは驚きです。

つまりリスニング力というのは聴力が良い悪いというよりも、英語を言葉として理解する能力によって鍛えられるということを実感しました。

これまで様々な学習法を試してきたけど英語力が伸びないと悩んでいる方や、リスニング力をアップさせたい方はペーパーバックを多読することをおすすめします。

ある程度英語力がある方であっても、まずは絵本からスタートして、それから「小学生レベル」⇒「中学生レベル」⇒「高校生レベル」⇒「大人レベル」と読解力の向上に合わせてレベルアップして行くことをおすすめします。

ペーパーバックなど安いものです。また図書館にも英語の本はたくさん置いてありますので、多読はお金があまり掛かりません。英語をツールとして仕事で活かしたいと考えている方は、是非とも多読にトライしてみてください。

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